ドルフィーのバスクラを聴け

ジャズ(Jazz)を中心とした洋楽を、アップルミュージック(Apple Music)で聴けるように紹介していきます。

コルトレーンはゆっくり年代を追って聴きましょう

まずは初期を聴きましょう

無名から短期間でトッププレイヤーに

20世紀を代表するジャズ・ジャイアントの一人としてあまりに有名なジョン・コルトレーンJohn Coltrane)ですが、実際に第一線で活躍したのは十年あまりという短いものでした。

20歳くらいでプロデビューするのですが、無名のままでした。しかし、30歳直前になった時、マイルス・デイビスMiles Davis)のグループに参加することになり、メキメキ頭角を現すことになります。

そしてあれよあれよといううちに、トッププレイヤーに上り詰めます。

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引用元:http://park.drillspin.com/matome/view/500fd3709625d

急速に進化

マイルスのバンドに参加したのが1955年で、その二年後の1957年に退団、初リーダーアルバムをリリースします。それからはまさに破竹の勢いです。

コルトレーンがすごいのは、1967年に40歳という若さで亡くなるわずか十年という短期間に進化し続けたことです。そしてアルバムにして200枚分という膨大な量の録音を残しました。

じっくり年代を追って

コルトレーンの音楽を聴こうとした時、何も基礎知識がなくて「コルトレーンなら何でもいいや」と最初に聴くアルバムを間違えると大変なことになるかもしれません。

初期の録音では、コルトレーン節が早くも現れてはいるものの他のバップミュージシャンからそれほど乖離はしていません。

しかし、徐々に単なるバップから独自の世界を構築しようと色々模索を始め、実験的な試みを行い、それまでのジャズの概念を覆すようなプレイをみせるようになります。この頃の試みの一つとしてドルフィーEric Dolphy)との共演も特筆すべきものです。

そして1965年にアルバム「アセンション(Ascension)」をリリース。完全なフリージャズスタイル(free jazz)を確立したのです。

このように、コルトレーンはわずか十年あまりでジャズを大きく変貌させる中心的役割を果たすのです。

だから、コルトレーンの音楽を理解しようと思えば、じっくりと年代を追って鑑賞していく必要があります。

いきなり「アセンション」から入ったら二度とコルトレーンは聴きたくないということになりかねません(汗

Blue Train

まずは初期の一番有名なアルバムからタイトル・チューンの「Blue Train」を聴いてください。

 

Blue Train

Blue Train

 

 

Blue Train

Blue Train

 I Want to Talk about You

もう一曲、初期のアルバム「Soultrane」からお聴きください。

 

ソウルトレーン

ソウルトレーン

 

 

その頃どうなってた?

コルトレーンがこのような録音を残していた頃、離れた西海岸で活躍していたプレイヤーを比較のために紹介します。ズート・シムズZoot Sims)、白人プレイヤーです。私が気に入ってる「Zoot」というアルバムから「55th Street」をお聴きください。

 

ズート

ズート

 

 

55th Street

55th Street

 当時としてはやはりズート・シムズの方が一般的でポピュラーなジャズスタイルだったんでしょうね。

さて、そろそろ今回はこれくらいで失礼します。

次回はいよいよ最もコルトレーンが万人に受け入れられている時代についてです。