ドルフィーのバスクラを聴け

ジャズ(Jazz)を中心とした洋楽を、アップルミュージック(Apple Music)で聴けるように紹介していきます。

キャノンボール・アダレイ(Julian "Cannonball" Adderley)

大食漢(cannibal)が語源だって?

枯葉(Autumn Leaves)禁止令

奈良の生駒駅前で「JAZZ 音の郷」というジャズ喫茶をやってました。その店では毎週土日の夜は小規模なライブを開催。店が小さかったので基本デュオというしばりで、結構面白い組み合わせも多く、マニアックなライブも少なからず開催しておりました。

店主である私は、基本的にはライブの内容にはそれほど注文はつけませんでしたが、唯一ミュージシャンに「枯葉禁止令」なるものを課しました。

※(お詫び)当初アップした記事の中で、曲の再生に不具合が見つかりましたので修正して再アップしました。

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引用元:http://blogs.yahoo.co.jp/nonkig3/56157785.html

 名盤中の名盤に「Somethin' Else」があります。

シャンソンの「枯葉」という曲を取り上げ、ジャズの曲としては異例のヒットをしたことで有名です。印象的なイントロから始まるその曲はその後ジャズ・スタンダードとなり、様々なミュージシャンが演奏するものとなりました。

私の店でライブをやってくれるミュージシャンも例外ではなく、誰も彼も「枯葉」をやるんですよ。特に秋が近づくと、みんな「枯葉」です。面白い解釈をして演奏するならいざ知らず、この「Somethin' Else」の「枯葉」の呪縛から解き放されることなく流されてしまう。

だから「枯葉は一切禁止!!」となったのです。

聴いてください。

 

 

 見ての通りこのアルバムはキャノンボール・アダレイCannonball Adderley)のリーダーアルバムとなっていますが、実質マイルス(Miles Davis)がリーダーです。契約の関係でマイルスをリーダーとすることが出来なかったという話は有名な話ですが念のため記しておきます。

コルトレーンとの共演

私の個人的好みなんですが、キャノンボールのアルバムの中では「in Chicago(Cannonball Adderley Quintet in Chicago)」が一番のお気に入りです。

コルトレーンJohn Coltrane)はまだまだコルトレーンになっていません(何のこっちゃww)が、キャノンボールとの相性が抜群です。ウイントン・ケリー(Wynton Kelly)のピアノもいいですねぇ。

とりあえず聴いてください。

Cannonball Adderley Quintet in Chicago」の「Limehouse Blues」と「Stars Fell on Alabama」二曲お聴きください。二曲目の「Stars ~」はキャノンボールのワンホーンです。

 

 

 

 

  大ヒット曲誕生

 キャノンボールはファンキーなジャズという印象があるようですが、そういう論議の時に必ず登場するアルバムがあります。「Mercy, Mercy, Mercy」がそれです。アルバムとしても大ヒットしたのですが、そのタイトルチューンはシングルカットされてビルボードの11位とジャズシングルとしては異例のヒットを遂げました。キーボードがジョー・ザヴィヌルJoe Zawinul)だということも記しておきます。

その「Mercy, Mercy, Mercy」をお聴きください。

 

マーシー・マーシー・マーシー

マーシー・マーシー・マーシー

 

 

Mercy, Mercy, Mercy

Mercy, Mercy, Mercy

 キャノンボールは悪癖というほどの大食漢だったそうで、「Cannonball」は大食漢を意味する「Cannibal」に由来するとのこと。面白いですね。

ちなみに、上記で紹介した「~ in Chicago」というアルバムは後年「Cannonball & Coltrane」というタイトルで再販され、そのジャケットにはカノン砲(Cannon)と汽車(Train)が描かれています(笑。

 

Cannonball & Coltrane

Cannonball & Coltrane