ドルフィーのバスクラを聴け

ジャズ(Jazz)を中心とした洋楽を、アップルミュージック(Apple Music)で聴けるように紹介していきます。

エルヴィン・ジョーンズ(Elvin Jones):超絶技巧のドラム!

今のジャズドラムの流れは彼から 

凄い兄弟の末っ子

エルヴィン・ジョーンズElvin Jones)は、ハンク・ジョーンズHank Jones)、サド・ジョーンズThad Jones)との三人兄弟の末っ子として育ちました。凄い兄弟ですよね。マッコイ・タイナーMcCoy Tyner)、ジミー・ギャリソン(Jimmy Garrison)とジョン・コルトレーンJohn Coltrane)の絶頂期を支えました。コルトレーンから「君の代わりはいない」と絶賛されるほど、複雑なリズムを刻む超絶技巧のドラマーとして有名です。コルトレーンポリリズムのスタイルを目指す中で方向性の違いを感じ、コルトレーンと袂を分かつことになります。マッコイ・タイナーとほぼ同時にコルトレーンと別れることになったのです。1966年のことでした。

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引用元:http://okmusic.jp/musichubz/artists/83791/images

 Heavy Sounds

コルトレーンと別れてすぐにリリースしたアルバムを聴いてみましょう。インパルスからのリリースです。「Heavy Sounds」の中から「Shiny Stockings」と「Elvin's Guitar Blues」の二曲をお聴きください。エルヴィンがギターを弾いているという余興付きです(笑。

 

ヘヴィ・サウンズ

ヘヴィ・サウンズ

 

 

Shiny Stockings

Shiny Stockings

 

Elvin's Guitar Blues

Elvin's Guitar Blues

 メンバーは下記の通りです。

Elvin Jones - drums, guitar
Richard Davis - bass
Frank Foster - tenor saxophone (tracks 1-3, 5 & 6)
Billy Greene - piano (tracks 1, 3, 5 & 6)

タイコ叩けるガンマン(笑

ある日「Elvin Jones」と入力してYouTubeで検索して引っかかった画像を観ていたんです。そうしたら妙な画像が引っかかって笑いました。観てください。


Zachariah (1971) - James Gang clip

「Zachariah」という映画の一コマです。結構話題になったみたいです。なかなかお気楽な雰囲気がいいですね。

ジャズドラムの革命

ケニー・クラークKenny Clarke)→マックス・ローチMax Roach)→フィリー・ジョー・ジョーンズPhilly Joe Joens)という流れで発展してきたジャズドラムは、エルヴィン・ジョーンズによって、定型化されたジャズドラムのスタイルを、個人の独自の奏法が可能な、ある意味他の楽器と同様の演奏が可能な領域に押し上げられました。そういう意味でジャズドラムの革命を起こしたと言えます。そのドラムがあったからこそコルトレーンのジャズ革命も達成可能であったのではないでしょうか。

1972年リリースの「Mr. Jones」から「What's Up? That's It!」と「New Breed」の二曲です。お聴きください。私の好きなヤン・ハマー()が参加しているのが要注目です!

 

ミスター・ジョーンズ

ミスター・ジョーンズ

 

 

What's Up? That's It!

What's Up? That's It!

 

New Breed

New Breed

 迷いのない絶好調の様子がいいですね。

メンバーは下記の通りです。

Elvin Jones - drums
Dave Liebman - tenor saxophone (2, 6), soprano saxophone (4), flute (1)
Steve Grossman - tenor saxophone (2, 4-6), soprano saxophone (1)
Jan Hammer - piano
Gene Perla - bass (1, 3-6), electric bass (2)
Carlos "Patato" Valdes - congas (1, 4)
Frank Ippolito - percussion (1, 4, 5)
Pepper Adams - baritone saxophone (4)
Thad Jones - flugelhorn (1-3, 5)
Albert Duffy - timpani (1-3, 5)

ここに紹介した以外の曲では兄のサド・ジョーンズも参加しています。

日野皓正と共演

エルヴィン・ジョーンズ親日家であることは有名な話です。奥さんも日本人だったですよね。親日家であるばかりでなく、日本人ミュージシャンをグループに迎えることも多く、日本での定期ライブも多く行いました。最後に、日野皓正を迎えて制作したアルバムを聴いてみたいと思います。1982年リリースの「Earth Jones」から二曲をお聴きください。「Three Card Molly」と「Day and Night」です。

メンバーは

Elvin Jones - drums
Terumasa Hino - cornet
Dave Liebman - soprano saxophone, flute
Kenny Kirkland - piano
George Mraz - bass

となっています。

 

Earth Jones

Earth Jones

 

 

Three Card Molly

Three Card Molly

 

Day and Night

Day and Night