ドルフィーのバスクラを聴け

ジャズ(Jazz)を中心とした洋楽を、アップルミュージック(Apple Music)で聴けるように紹介していきます。

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

セロニアス・モンク(Thelonious Monk)がいたからジャズはおもしろくなった

ジャズに無限の可能性を与えたんだ へそまがりなんだろうね どんな世界にも現状否定したがる人っているものです。みんながワイワイ「そうだそうだ、これがいい、あれがいい!」と和気あいあいで盛り上がっている時、それを横目で睨みながら「そうかな~、そ…

バド・パウエル(Bud Powell):モダン・ジャズピアノの祖

その人生は、あまりにも悲しい結末 ジャズは彼から始まった バド・パウエル(Bud Powell)は1924年にニューヨークに生まれました。音楽一家で、トランペット奏者の兄のバンドでピアノを弾くようになったのは15歳の頃でした。当時はアート・テイタム(Art Tat…

クリフォード・ブラウン(Clifford Brown)他(etc.):夭折した天才たち

記憶とアルバムの中で生き続ける 美人薄命 「美人薄命」と申します。また、「天才は夭折する」という言葉もあります。そんなことは限らないとはわかっていても、惜しまれつつ、若くして亡くなる天才たちは古今東西、枚挙にいとまがありません。 夭折というの…

ソニー・ロリンズ(Sonny Rollins):聖武天皇とキャラかぶってる(笑

ロリンズはロリンズであり続けたのね 真面目で気弱だったんでしょうね ソニー・ロリンズ(Sonny Rollins)は1930年9月にニューヨークで生まれました。幼い頃から音楽に親しみ、ハイスクール時代にはジャッキー・マクリーン(Jackie McLean)やケニー・ドリュ…

ブランフォード・マルサリス(Branford Marsalis):お兄ちゃんはマイペース

堅実に一歩一歩ビッグネームに 実はロリンズをリスペクト 本当に凄い兄弟ですよね。前回、弟のウイントン・マルサリス(Wynton Marsalis)が歴史に残る的なことを書きましたが、この兄弟は「史上最も偉大な兄弟」として歴史に残るでしょう。 そんなブランフ…

ウイントン・マルサリス(Wynton Marsalis):ジャズを押し上げた天才

ジャズの混乱を一気に収束させた 音楽をするために生まれ育つ ウイントン・マルサリス(Wynton Marsalis)は1961年にニューオリンズに生まれ、音楽一家の中で成長しました。「Wynton」という彼の名前は父親のエリス(Ellis Marsalis)がウイントン・ケリー(…

チコ・フリーマン(Chico Freeman):サラブレッド故の葛藤があったのかな?

音楽一家じゃないよ。音楽一族だよ 彼も尖って出発した チコ・フリーマン(Chico Freeman)も前回のアーチー・シェップ(Archie Shepp)と同じように、出発は十分尖っていました。そして同じようにある時丸くなり、同じようにコアなジャズファンから非難され…

アーチー・シェップ(Archie Shepp):シェップ節は健在です!

トシとって丸くなりましたね 若い時は怒ってました アーチー・シェップ(Archie Shepp)が紹介される時、今でも「アヴァンギャルド」「フリージャズ」などの形容詞がついて回ります。確かに若い頃のアルバムはメッセージ性も強く、内容も当時のジャズ界にあ…

マル・ウォルドロン(Mal Waldron):侘び寂びの調べ

本国よりもヨーロッパ・日本で人気のピアニスト マル・ウォルドロンとの出会い エリック・ドルフィー(Eric Dolphy)との出会いについては以前述べました。アルバム「Last Date」と偶然出会い衝撃を受けました。エリック・ドルフィーのことについてもっと知…

ジャッキー・マクリーン(Jackie McLean):時代に対して正直に生きたんだね

私はジャッキー・マクリーンを知らなかった かたよった印象 今回この稿を書くにあたって、私はジャッキー・マクリーン(Jackie McLean)というジャズマンの仕事を見返してみました。そうすると、今までジャッキー・マクリーンのことを何も知らなかったことに…

チャールズ・トリバー(Charles Tolliver):長いブランクから復活

パワフルなトランペットにファンも多かった 将来を有望視されて チャールズ・トリバー(Charles Tolliver)は1960年代中頃のジャズシーンにあっては最も将来を有望視されたトランペッターの一人でした。1968年にはダウンビート誌批評家投票新人賞を受賞しま…

スタンリー・カウエル(Stanley Cowell):自らが傍流に身を置いた?

現代ニューヨーク・ジャズの原点を作ったんだよ Strata-Eastを立ち上げる 1970年代のジャズシーン、大手レコード会社のみならず従来のマイナーレーベルもコマーシャリズムに流されていく中、ニューヨークの若いジャズ・ミュージシャンたちが新たなジャズ・ム…

ヴィブラフォン(Vibraphone)の系譜

マイナーだけど着実に根付く サッチモがアイデアを出した ヴィブラフォン(Vibraphone)という楽器をジャズに持ち込んだのはライオネル・ハンプトン(Lionel Hampton)だということは誰しもが認めることですが、そのアイデアを出したのはサッチモ(Satchmo)…

MJQ (Modern Jazz Quartet)

MJQはジャズファンの裾野を広げた ミルト・ジャクソン・カルテットからの出発 ビル・エヴァンス(Bill Evans)の時、「あまり好みじゃない」って書きましたけど、今回のMJQは「好みじゃない」というのではなく「なんでいいのかよくわからない」と言い切りま…

ミルト・ジャクソン(Milt Jackson)はファンキーでグルーヴィー

モダンジャズを賑やかにしたんだよね ヴィブラフォン一筋の人生 ミルト・ジャクソン(Milt Jackson)はライオネル・ハンプトン(Lionel Hampton)の影響を受けたと言われています。そりゃそうでしょう、スイング・ジャズの時代、ベニー・グッドマン(Benny G…

ゲイリー・バートン(Gary Burton):バークリーの学長までやっちゃいました

ヴィブラフォンは高度な楽器である 30年間バークリーの先生でした チック・コリア(Chick Corea)つながりでゲイリー・バートン(Gary Burton)にきてしまいました。 ゲイリー・バートンは母校のバークリーで1971年から教鞭をとっています。彼がバークリー在…

変幻自在! 体型も(爆

何が飛び出すか!チックのおもちゃ箱 最初は嫌がった? チック・コリア(Chick Corea)は短期間しかマイルス・バンドにはいなかったのですが、「In a Silent Way」や「Bitches Brew」などエポックメイキングな録音に参加することになります。参加当初、マイ…

ウェイン・ショーター(Wayne Shorter):カッコイイ爺さんやってるよな

80歳を超えちゃったよ 今が一番カッコイイ ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)のジャズ人生は、1958年頃メイナード・ファーガソン(Maynard Ferguson)のバンドに参加したことから始まります。翌1959年にアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ(…

ウェザー・リポート VS リターン・トゥ・フォーエヴァー

どっちゃでもエエねんけど(笑 マイルス学校 卒業生対決 マイルス(Miles Davis)のバンドを同時期に卒業した三人、ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)(1970年卒)、ジョー・ザヴィヌル(Joe Zawinul)(1969年卒)、チック・コリア(Chick Corea)(19…

マイルス学校の主席卒業生は彼だ

マイルスの思想を引き継ぐ者 音楽と電子工学でドクターを持つ ハービー・ハンコック(Herbie Hancock)はグリネル大学という大学で音楽と電子工学の博士号を取得したそうです。それを知った時「あ~なるほどね~~~」と妙に納得してしまいました。 マイルス…

キャノンボール・アダレイ(Julian "Cannonball" Adderley)

大食漢(cannibal)が語源だって? 枯葉(Autumn Leaves)禁止令 奈良の生駒駅前で「JAZZ 音の郷」というジャズ喫茶をやってました。その店では毎週土日の夜は小規模なライブを開催。店が小さかったので基本デュオというしばりで、結構面白い組み合わせも多…

エヴァンスのベクトルは内に向かっている

エヴァンスの人生は時間をかけた自殺だった 何故ウエストコーストに行かなかったの? 「マイルス学校」の卒業生を語るには避けて通れない人物、ビル・エヴァンス(Bill Evans)です。 正直、あまり好みではありません。これは仲間内では有名な話(汗。 引用…

マイルス学校が生み出した音楽

ジャズという概念に囚われるな 黄金クインテット 「Kind of Blue」でジャズを大きく展開させたマイルス(Miles Davis)は1960年代に入ると、ますますジャズの進化を推し進めることになります。 1960年にコルトレーン(John Coltrane)が抜けてからしばらくの…

マイルス学校の卒業生がジャズを牽引した

マイルスの進化は参加メンバーの変化とともに マイルス学校 コルトレーン(John Coltrane)はマイルス(Miles Davis)のグループに参加することから頭角を現しました。彼のようにマイルスが引っ張ってきてマイルスのグループに参加することがきっかけでブレ…

コルトレーンは永遠に不滅です

求道者としてのコルトレーン マイルスからの信頼 1957年にマイルス(Miles Davis)の元を去ったコルトレーン(John Coltrane)は、一時セロニアス・モンク(Thelonious Monk)と行動をともにしましたが、翌1958年に再びマイルスの元に帰ってきます。そしてマ…

コルトレーンはゆっくり年代を追って聴きましょう

まずは初期を聴きましょう 無名から短期間でトッププレイヤーに 20世紀を代表するジャズ・ジャイアントの一人としてあまりに有名なジョン・コルトレーン(John Coltrane)ですが、実際に第一線で活躍したのは十年あまりという短いものでした。 20歳くらいで…

コルトレーンもビビってた?

コルトレーンが「一緒にやらないか?」 コルトレーンの移籍 1961年頃って、コルトレーン(John Coltrane)はジャズ界の大物の一人になっていたんでしょうね。コルトレーンはその頃、アトランティック(Atlantic Recording Corporation)というレコード会社と…

ドルフィーのアルトサックスは縦横無尽

ドルフィーはチャーリー・パーカーの直系? 吹きまくり バスクラ(bass clarinet)、フルート(flute)とくりゃあ、やっぱり次はアルトサックス(alto saxophone)でしょ! つうことで、今回はドルフィー(Eric Dolphy)のアルトサックスです。 彼はオーネッ…