ベン・ウィリアムス(Ben Williams):将来はベースの巨人
ジャズミュージシャンと言ってはいけないのかな
意外に情報がない
ベン・ウィリアムス(Ben Williams)は、私の中では結構昔から「有名なベーシスト」でした。しかし、今回この項を書こうと、ネット上で資料を探し始めたら、意外や意外、彼の二枚のリーダーアルバムの情報以外に情報が非常に少ないのです。
引用元:http://msutoday.msu.edu/news/2013/go-green-go-grammys/
文句なくカッコいい
彼のことを初めて知ったのはYouTubeでした。確かこの映像だったと記憶しています。
Ben Williams, NPR Tiny Desk Concert
私は、訳あって一時期ジャズから遠ざかっていました。再びジャズを聴くようになってもコンテンポラリーな現在進行形のジャズには触れていませんでした。そんな中で、ふとしたきっかけでこのYouTubeの映像を見つけ、純粋に「カッコいいな!」と思いました。いわばこの映像をきっかけで「今のジャズ」に触れるようになりました。そして、「Ben Williams」というキーワードでYouTube内を検索し
Marcus Strickland Trio - Prime
(X)po 2012 Ben Williams and Downtown Music Lab Performance
のような映像を見つけBen Williamsが現在のニューヨークジャズシーンで最も重要なミュージシャンの一人であることを知ることになります。
ブラック・ミュージック全般
YouTubeで様々な映像を見ると、彼が参加する音楽はジャズにとどまらず、ブラック・ミュージック全般におよんでいることがわかります。ひょっとしたら彼自身は自分がジャズミュージシャンだという認識はないのかもしれません。ただ、彼が頻繁に共演しているマーカス・ストリックランド(Marcus Strickland)は明らかにジャズミュージシャンだし、パット・メセニー(Pat Metheny)のグループに参加していましたから、やはり軸足はジャズにあるのかもしれません。
Coming of Age
ベン・ウィリアムスはリーダーアルバムを二枚リリースしています。2011年の「State of Art」と2015年の「Coming of Age」です。残念ながら前者はアップルミュージックでは聴けませんのでアマゾン情報のみ掲載しておきます。
- アーティスト: ベン・ウィリアムス,ジョン・ロビンソン,ジャリール・ショウ,マーカス・ストリックランド,マシュー・スティーヴンス,クリスチャン・スコット,ジェラルド・クレイトン,ジャマイア・ウィリアムス,エティエンヌ・チャールズ
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2014/08/13
- メディア: CD
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このアルバムではヒップホップやR&Bの要素が色濃く、一部のジャズファンからは評判が良くなかったものの、現在のニューヨーク・ジャズシーンを代表する一枚として注目されました。
そして2015年に満を持して発表された「Coming of Age」は前作よりジャズフュージョンに軸足を置いており、よりこなれた内容となっており高い評価を受けています。このアルバムから「Black Villain Music」と「Coming of Age」の二曲をお聴きください。
メセニーグループ
パット・メセニーのグループのベーシストとして2013年に録音されたアルバム「KIN(←→)」から「On Day One」と「We Go On」の二曲をお聴きください。
あのメセニーがこの段階でクリス・ポッターやアントニオ・サンチェスという大物に加えてベン・ウィリアムスをベーシストとしてチョイスしたことが凄いことだと思いますし、ベン・ウィリアムスがそれに見事に応えています。
将来のベースの巨人として一歩ずつ歩んでいます。