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ドルフィーのバスクラを聴け

ジャズ(Jazz)を中心とした洋楽を、アップルミュージック(Apple Music)で聴けるように紹介していきます。

「何から聴く?」に立ち戻る

永遠の命題 

真剣に考えよう 

40年以上、ジャズという音楽に付き合ってきて、おまけにジャズ喫茶までやって(すぐに頓挫しましたが)しまって、自分ではそれほどでもないと思っていても「ジャズに詳しい」なんて思われていて、やっぱり「ジャズを聴きたいんだけど、何から聴いたらいいんですか?」という質問をいつも受けていて、その都度、その時の気分で適当に答えて、後々反省して、ということを繰り返してきたわけです。そこで、一度、その原点に立ち戻って「ジャズを聴くなら何から聴く?」という永遠の命題を真剣に考えてみたいと思うのです。 

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引用元:https://www.facebook.com/otonosato

 「名盤だから聴きなさい」とは言えない

私がジャズを聴き始めた40年前から「ジャズの名盤100選」みたいな特集はスイングジャーナル誌やその他の雑誌で頻繁に組まれていました。私はその都度興味があって読ませてもらっていましたが、「ふ~~~ん・・・」とは思いますが、余り参考にはしませんでした。そこにあるラインアップはいつも大してかわりばえしないし、自分が買って聴いてもあまりピンとこなかったアルバムに最大賛辞が書かれていたりして、要するに参考にはなるけど、自分にとってピンとくるかどうかはあくまでも自分の感性に合ってるかどうかなんですから。名盤というのと自分が気に入るというのとは全然別の話なんですからね。

しかし、ジャズファンって「名盤好き」が多いんですよね。かくいう私も「世に言う名盤」には弱いですから意識はします。でも、それを他人に「名盤と言われています」とは伝えますけど「名盤だから聴きなさい」とは言いたくありません。名盤と言われていてもしいて聴こうとは思わないというアルバムは「名盤100選」の中には半分以上ありますからね。だから他の方にもそれは当てはまると思っています。

自分の好みを押し付けられない

だったら「自分の好みのアルバムを紹介したらいいんじゃないの」ってことになりますが、私の場合はどちらかというと変わったものが好きなので、そしてそれを自覚しているので、自分の好みを他人に押し付けることは決してできません(笑。エリック・ドルフィーアーチー・シェップの初期、最近ではアリ・ホーニグとジャン・ミシェル・ピルクの変態ジャズなんかをジャズにあまり触れたことのない方には怖くて紹介できないですよ(汗。

聴いてきた音楽のジャンルやイメージ

問題は「ジャズは何から聴いたらいいですか」と質問されている方がどういう方か、どういう音楽が好みか、どういう音楽を聴いてきたかということによって紹介出来るものが違うのではないかと思います。また、ジャズに対してどのようなイメージを持っているのかということも考慮する必要があると思います。そのイメージが「難しい」とか「堅苦しい」とかマイナスイメージならそれを払拭するようなものを紹介してあげる。またある程度肯定的なイメージを持っているのであれば、それをより裏付けるようなものを紹介してあげるというような配慮も必要になってくるのかなと考えます。

敷居が高いと思っている方に

例えば、普段はJ-Popや普通の洋楽を聴いている人には、楽しく楽に聴けるビバップ系のジャズを紹介してあげたらどうでしょう。こういう方は得てして「ジャズは難しくて敷居が高い」と思っておられる方も多いので、実際そう思っているか確認の上でチョイスするといいと思います。また、そういう楽なビバップ系ジャズを紹介するにも関わらず無理やりうんちくや能書きをつけることはやめた方がいいのではないでしょうか。また、こういう時にやってしまう間違いとして、チャーリー・パーカーやマイルスの初期、コルトレーンの初期、バド・パウエル等々、今や大昔のアルバムを(要するに名盤100選にのっているやつ)を紹介してしまうことが多々あります。そうではなくもっと最近のアルバムを紹介した方がいいのではないでしょうか。例えば、ジャッキー・テラソン(Jacky Terrasson)などは適しているんじゃないかと思います。やや、変拍子好きというのがとっつきにくいかもわかりませんが、曲調としては楽しく、バップジャズから大きく逸脱することなくかつ極めて現代的な演奏ですから、私はおすすめします。ちょっとお聴きください。「Gouache」から「Baby」と「Gouache」の二曲です。

 

Gouache

Gouache

 

 

Baby

Baby

  • ジャッキー・テラソン
  • ジャズ
  • ¥250

 

Gouache

Gouache

  • ジャッキー・テラソン
  • ジャズ
  • ¥250

 退屈でダサいと思ってる?

次に、R&Bやソウル系、ヒップホップなどが好きで、ややもすると「ジャズは退屈でダサい」というイメージを持っている方もいると思うのですが、そういう方には今のニューヨーク系のベン・ウイリアムズ()などはいかがでしょうか。アルバム「Coming of Age」の中の「Half Steppin'」と「Toy Soldiers (feat. W. Ellington Felton)」の二曲をお聴きください。

 

Coming of Age

Coming of Age

 

 

Half Steppin'

Half Steppin'

  • ベン・ウィリアムス
  • ジャズ

 

Toy Soldiers (feat. W. Ellington Felton)

Toy Soldiers (feat. W. Ellington Felton)

  • ベン・ウィリアムス
  • ジャズ
  • ¥250

 最近のアメリカの若いミュージシャンは自分たちが育ってきた音楽はやっぱりヒップホップ系の音楽なんですよ。だからおのずとそういう系統に走る傾向がありますから却ってこういう系でカッコイイジャズは探しやすいです。これは日本の昔からのジャズファンには案外意外かもしれません。

キースやチックはピンとこない

最後に、普段はクラシックファンで、ジャズは少し軽薄な音楽だと思っているような方には、色々紹介出来るとは思うのですが、例えばキース・ジャレットチック・コリアなどはまあいいかもしれないんですけど、こういう方は案外このあたりはすでにチェック済みで「ああ、知ってるけどあまりピンとこなかった」という方も多いように思います。そんな方にはこんなのはいかがでしょうか。例によってYou Tubeで出会ってから私のお気に入りベーシストになっているドイツのマーチン・ウインド(Martin Wind)がイギリスのギタリスト、フィリップ・キャサリン(Philip Catherine)とデュオで録音したアルバム「New Folks」から「How Deep is the Ocean」と「Toscane」の二曲をお聴きください。

 

Duo Art: New Folks

Duo Art: New Folks

 

 

How Deep Is the Ocean

How Deep Is the Ocean

  • フィリップ・カテリーン & マーティン・ウィンド
  • ジャズ
  • ¥200

 

Toscane

Toscane

  • フィリップ・カテリーン & マーティン・ウィンド
  • ジャズ
  • ¥200

 案外こういう気楽でいてテクニック的にしっかりした演奏がいいかもしれませんよ。

って、結局自分の好みでチョイスしてしまいました。でも、それでいいと思うんですよね。そろそろ名盤を薦めることはやめましょう。自分の考えるあなたにとって興味がわくジャズアルバムを薦めましょう。