ドルフィーのバスクラを聴け

ジャズ(Jazz)を中心とした洋楽を、アップルミュージック(Apple Music)で聴けるように紹介していきます。

サラ・ボーン(Sarah Vaughan):御三家の一人と言われてます

 ポップス歌手になりたかった?

 ジャズボーカルの印象

サラ・ボーン(Sarah Vaughan)との出会いはクリフォード・ブラウンClifford Brown)の有名なアルバムでした。私が買った初めてのボーカルアルバムでした。それまでジャズボーカルと言えば、白人のきれいなおねえさんがビッグバンドを従えて色っぽく歌うイメージしかなかったので、このアルバムには少しびっくりしました。もちろんクリフォード・ブラウンということで買ったアルバムでしたから彼のトランペットに期待してそれはそれで満足したわけですけど、そのトランペットと互角にはりあうようなサラ・ボーンのボーカルは凄いなの一言でした。

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引用元:https://wbgo.org/taxonomy/term/21781

with Clifford Brown 

ジャズボーカルに興味のない人でもサラ・ボーンのアルバムの中でどれか一枚をあげるとしたら?と問われると大抵の方はやはりこの一枚をあげるのではないでしょうか?そうです、クリフォード・ブラウンとのこの一枚。彼女の初期の代表作の最右翼ですね。もちろん彼女の熱烈なファンの方なら「いやそんなことはないカウント・ベイシーCount Basie)との方が・・・」とおっしゃるかもしれませんが(汗。とりあえずそのクリフォード・ブラウンとのアルバムから「Lullaby of Birdland」と「You're not the Kind」をお聴きください。

 

With Clifford Brown

With Clifford Brown

 

 

Lullaby of Birdland

Lullaby of Birdland

 

 ポップス・シンガーになりたかった?

サラ・ボーンは、ビリー・ホリデイBillie Holiday)、エラ・フィッツジェラルドElla Fitzgerald)と並んで「ジャズボーカルの御三家と呼ばれていますが、そういうジャズシンガーの大物の中ではめずらしくその時代に流行ったポピュラーソングを数多く歌っています。若い頃は、純粋なジャズボーカルのアルバムとポップな路線のアルバムを違うレーベルでリリースしたりしていました。ひょっとすると、彼女はより華やかなポップスターになりたかったのかもしれません。そういうポップ路線は後期にもしばしば現れます。「Songs of the Beatles」というアルバムが1981年にリリース(録音は1977年)されています。その中から「Eleanor Rigby」と「Yesterday」の二曲をお聴きください。この頃になるとポップというより彼女にしか歌えない解釈での歌になっています。

 

 

Eleanor Rigby

Eleanor Rigby

 

Yesterday

Yesterday

 ジャズが似合ってる

でも、やっぱり彼女はノリの良いジャズコンボでシャウトして歌うのが似合っていますね。後期のアルバムのなかで私の一番のお気に入りを聴いてください。店でも毎日一度は流していたアルバムです。「How Long Has This Been Going on?」から「I've Got the World on a String」と「Teach Me Tonight」の二曲です。

 

ハウ・ロング・ハズ・ディス・ビーン・ゴーイング・オン?

ハウ・ロング・ハズ・ディス・ビーン・ゴーイング・オン?

 

 

I've Got the World On a String

I've Got the World On a String

 

Teach Me Tonight

Teach Me Tonight

 次回はこのアルバムのバック、オスカー・ピーターソンです。