MJQ (Modern Jazz Quartet)
MJQはジャズファンの裾野を広げた
ミルト・ジャクソン・カルテットからの出発
ビル・エヴァンス(Bill Evans)の時、「あまり好みじゃない」って書きましたけど、今回のMJQは「好みじゃない」というのではなく「なんでいいのかよくわからない」と言い切ります。MJQのファンの方には申し訳ありません。
批判じゃないですよ。これはこれでいいんですが、あくまでもMJQの音楽であって私の中ではジャズには入ってこない音楽です。ところが、グループ名に「モダンジャズ」という言葉が入っているし、そして世間的には非常に人気があって、モダンジャズの代表みたいに扱われるので避けて通ることが出来ず、だったら早めに通過しておこうと、本日は敢えて取り上げた次第です。
引用元:http://blogs.yahoo.co.jp/kiyo19371122/13965795.html
有名な話ですが、MJQは1951年に「ミルト・ジャクソン・カルテット(Milt Jackson Quartet)」として結成されました。しかし、翌年には「モダン・ジャズ・カルテット」と名前を変えました。そして、グループ内の主導権はミルト・ジャクソンからピアノのジョン・ルイスに移ります。どれほどの確執がミルト・ジャクソンとジョン・ルイスの間にあったかはわかりませんが、そのことがMJQの目指す音楽性に決定的な方向性を与えてしまうことになります。この時グループ名をジョン・ルイス・カルテットとすれば私もここで取り上げることもなかったのかも(汗
ジョン・ルイスの目指すものはジャズの泥臭い部分(それがジャズの精神性だと私は思うのですが)を取り去ったクールな(?)音楽だったようです。
何故ミルト・ジャクソンは残ったのか?
これが疑問ではありますが、ミルト・ジャクソンが残らなかったらそれこそMJQはすぐに消えてしまったでしょう。ミルト・ジャクソンは前回紹介したようにMJQ以外では彼の本来やりたかったジャズを思う存分やっていますが、MJQではジョン・ルイスの監督のもとMJQの音楽をやることになります。不思議なことですが、商業的にはそれが当たったわけですから結果オーライなんでしょうね。
聴きましたよ
そういうわけですから、MJQをあまり聴いてこなかったのでこれを機会に聴き返しました。ジャズ喫茶ではよく聴かされwwましたからすぐに記憶は蘇ってきましたけどね。
では、初期のアルバム「Concorde」から「I'll Remember April」と「Concorde」をお聴きください。
1964年のアルバムで、ギターのローリンド・アルメイダ(Laurindo Almeida)と共演した「Collaboration」から「Concierto de Aranjuez」と「Summertime」です。
WITH LAURINDO ALMEIDA COLLABORATION
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「Blues on Bach」1973年から「Precious Joy」と「Don't Stop This Train」です。
こんなことしたかったんですよ、ジョン・ルイスは。
1974年に一旦解散しています。そして、1981年に再結成します。最後の録音は1994年に残されています。
1974年に一旦解散した折録音された「The Complete Last Concert」から「Softly as in a Morning Sunrise」と「Night in Tunisia」をお聴きください。
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とまあ言いたい放題ですけど、アホのたわごととして気にしないでください。
MJQは何より多くの人に(特に日本の)ジャズを聴いていただくことに、裾野を広げることに何よりも貢献したということは重々わかっております。MJQをきっかけにジャズを聴き始め、コアなジャズファンになった方も数多くいらっしゃるのですから、私などがガチャガチャ言わなくっていいのです。