変幻自在! 体型も(爆
何が飛び出すか!チックのおもちゃ箱
最初は嫌がった?
チック・コリア(Chick Corea)は短期間しかマイルス・バンドにはいなかったのですが、「In a Silent Way」や「Bitches Brew」などエポックメイキングな録音に参加することになります。参加当初、マイルス(Miles Davis)からエレピ(Fender Rhodes)を弾くように言われたんですが、どうやら嫌がったらしいです。これもおもしろい逸話ですよね。その後、チックがこの楽器の可能性をいかに高めていったかを考えると、やっぱりマイルスって凄いなと思いますよ!
八面六臂の大活躍
チック・コリアほど多才なミュージシャンは珍しいでしょう。上記の電子機器を使ったフュージョンジャズとアコースティックでの王道ジャズ、はたまたクラシックまがいの演奏を並行してこなし、オーケストラや様々なミュージシャンとのコラボ、自分のユニットを複数同時に渡り歩き、なおかつ若手ミュージシャンのサポートも行い、アルバム制作も年に数枚のペースでこなしていく。まさに「八面六臂の大活躍」とは彼のためにある言葉です。そしてどのような演奏も神がかり的に高度なテクニックと感性で聴衆の度肝を抜いてしまう。
エイヤッと選んじゃえ
そんな彼の曲を紹介しようにも一体何を紹介すればいいのか、ソースが多すぎて面食らってしまいます。
仕方ないので、リターン・トゥ・フォーエヴァー(Return to Forever)以降のアルバムから私のお気に入りを中心に紹介します。
マイナーだけど
まず紹介したいのは、チックにしてはマイナーだけど妙に気に入ってるアルバムを紹介しますね。
リターン・トゥ・フォーエヴァー解散後、色々なバンドを組んだり様々なミュージシャンとコラボしていますが、一時期イスラエル人のベーシスト、アヴィシャイ・コーエン(Avishai Cohen)をはじめとする若手ミュージシャンとオリジン(Origin)というバンドを組んでいました。活動は短期間で三枚のアルバムしか残っていませんが、その初めてのアルバム「Live at the Blue Note」から紹介します。バリバリのトラディショナルなジャズです。「Double Image」と「It could Happen to You」です。
ソロ・アルバム
チック・コリアは何枚かソロ・アルバムをリリースしていますが、その内の一枚「邦題:星影のステラ(Expression)」から「Monk's Mood」と「Stella by Starlight」の二曲をお聴きください。
ゲイリー・バートンとのコラボ
ヴァイブ奏者のゲイリー・バートン(Gary Burton)との共演はチックのライフワークとも言えるほどのもので何枚もの傑作を残しています。初期の作品は残念ながらECMからのリリースで、アップルミュージックで聴けませんので、パット・メセニー(Pat Metheny)等が参加した「Like Minds」から「Windows」と「Soon」です。
エレクトリック・チック
おっと、チックのエレクトリック系が抜けてましたね。片手落ちなんで、急遽見繕いましょう。え~っと、こんなんどうでしょう。
アルバム「To the Stars」から「Hound of Heaven」と「The Long Passage」です。
若手のサポート
チックは若いミュージシャンをサポートすることにも精力的に活動をしています。マイルスも若手を起用していましたが、それはあくまでも自身の考えの実現という軸足は自分自身にありました。しかし、チックの場合は若手に軸足をおいたものです。その観点で上原ひろみとのアルバムも制作されています。話題になったアルバム「Duet - Chick & Hiromi」から「Fool on the Hill」と「Concierto de Aranjuez, Spain」をお聴きください。
- アーティスト: チック・コリア&上原ひろみ
- 出版社/メーカー: UNIVERSAL CLASSICS(P)(M)
- 発売日: 2008/01/30
- メディア: CD
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チック・コリアの偉業を語るということがこんなもので出来るものではありません。しかし、これを機会に興味をもたれた方は、彼の膨大な数の作品群に徐々に触れていくことをおすすめします。
では、この辺で今回は閉めたいと思います。