ドルフィーのバスクラを聴け

ジャズ(Jazz)を中心とした洋楽を、アップルミュージック(Apple Music)で聴けるように紹介していきます。

ウェザー・リポート VS リターン・トゥ・フォーエヴァー

どっちゃでもエエねんけど(笑

マイルス学校 卒業生対決

マイルス(Miles Davis)のバンドを同時期に卒業した三人、ウェイン・ショーターWayne Shorter)(1970年卒)、ジョー・ザヴィヌルJoe Zawinul)(1969年卒)、チック・コリアChick Corea)(1970年卒)は卒業後、また相前後して、ウェザー・リポート(Weather Report)(1970年結成)、リターン・トゥ・フォーエヴァー(Return to Forever)(1971年結成)という二大フュージョンバンドを結成することになるのです。

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引用元:http://www.officiallyjd.com/archives/171974/20120910_shakuyumiko_23/

http://www.jazz.co.jp/news/disc/detail.html?RSS_ID=205

 どっちが好きか

若い頃って、どうでもいいことで議論になったりしますね。

大学生の頃、ジャズ好き仲間が集まると、決まって「ウェザー・リポートリターン・トゥ・フォーエヴァーのどっちが好きか?そしてその訳は?」という議論が持ち上がりました。

私はウェザー・リポート派でした。どうしてか?そんなこと忘れてしまいました(笑。大した理由なんてなかったんでしょうね。今となってはどうでもいいことです。

実際今聴いてみると「両方とも素晴らしい!」ウェザー・リポートの方が少しファンキーで明るい仕上がりが多いような気がします。またリターン~はメロディラインがラテン色の強いものがあり、少し叙情的な雰囲気を漂わせる曲調が多いようにも。

両者ともに印象的なメロディの曲が多く、当時の若者に大きく支持されたのです。こんなに素晴らしいバンドが同時期に2つ並走していたなんて、とんでもなく贅沢な時代だったんだと、今から振り返って驚きます。

これは、ウェイン・ショーターチック・コリアという二人が同時期にマイルス学校にいて、同時期に卒業したという偶然が成し得たことなのでしょうか?

ウェザー・リポート

ウェザー・リポートもリターン~もメンバーの入れ替わりが激しいという特徴があります。ウェザー・リポートの絶頂期はジャコ・パストリアスJaco Pastorius)がベースとして在籍していた時期であるということは衆目の一致するところです。

その時期から二曲紹介します。

アルバム「Black Market」から「Gibraltar」ジャコはこのアルバムの制作途中から入ってますので、この曲のベースがジャコであるかどうか私にはわかりません(汗。

もう一曲は、アルバム「Heavy Weather」から「Birdland」

 

ブラック・マーケット

ブラック・マーケット

 

 

Gibraltar

Gibraltar

  • Weather Report
  • ジャズ
  • ¥200

 

 

ヘヴィー・ウェザー

ヘヴィー・ウェザー

 

 

Birdland

Birdland

  • Weather Report
  • ロック
  • ¥200

 あれ?「Birdland」は「ロック」になってる(笑。別にいいけど(笑。

ジャコが抜けてからの曲を一曲

アルバム「Domino Theory」から「D-Flat Waltz」

 

Domino Theory

Domino Theory

 

 

D-Flat Waltz

D-Flat Waltz

  • Weather Report
  • ジャズ

 リターン・トゥ・フォーエヴァー

さて、リターン・トゥ・フォーエヴァーなんですが、紹介するのに避けて通れないのがファースト・アルバムです。ところが困ったことに、このアルバムのレーベルであるECMレコードが現状アップルミュージックで聴けないということがわかりました。しかし、将来聴けることを期待してあげておきます。iTuneにはあったので。

アルバム「Return to Forever」から「Sometime Ago - La Fiesta」

 

 

Sometime Ago - La Fiesta

Sometime Ago - La Fiesta

 このアルバムは、ジャケット・デザインの人気も手伝って発売当初話題になり、異例のヒットアルバムとなります。

その後、第二作の「Light as a Feather」もヒット。

その二作目からも、今やスタンダードと化した「Spain」をお聴きください。

 

ライト・アズ・ア・フェザー (完全盤)

ライト・アズ・ア・フェザー (完全盤)

 

 

Spain

Spain

リターン・トゥ・フォーエヴァーはスタートダッシュが華々しいものでした。それに反して、ウェザー・リポートは、徐々に人気が出てジャコの時代にブレイクしたという流れでした。

スタートから三連チャンになりますが、三作目からも一曲紹介します。

アルバム・タイトルは「第7銀河の讃歌(Hymn of the Seventh Galaxy)」、その中より「Space Circus」

 

第7銀河の讃歌

第7銀河の讃歌

 

 

Space Circus

Space Circus

  • Return to Forever
  • ジャズ
  • ¥250

その後もメンバーチェンジを繰り返しながら1977年に一旦解散します。「一旦」と書いたのは、その後何度か再結成され、そのたびに少し録音したり公演したりしています。

1977年の解散一年前にリリースしスマッシュヒットした「浪漫の騎士(Romantic Warrior)」からタイトルチューンをお聴きください。

 

 

The Romantic Warrior

The Romantic Warrior

  • Return to Forever
  • ジャズ

 

 二人は職人さん

マイルス学校卒業生の主席はハービー・ハンコックHerbie Hancock)だと言い切ったことにご不審な方も多くいらっしゃるかと思います。

もちろん、ウェイン・ショーターチック・コリアも天才と言えるほどのミュージシャンです。ミュージシャンの力量としてはハービーの上を行っているかもしれません。しかし、ジャズ界ひいては音楽業界における立ち位置がハービーの方が一枚上を行っている気がします。チックなども色々すぐれたプロデュースをしたり話題に登ったりはしていますが、やはり「宮大工の棟梁、職人」という立ち位置のような気がします。ショーターも優秀な職人さんという感じです。超カッコイイ職人さんです。もちろんそれが劣っていると言っているわけではないのですが。

このような観点から、一応主席はハービーということで(汗