マイルス学校が生み出した音楽
ジャズという概念に囚われるな
黄金クインテット
「Kind of Blue」でジャズを大きく展開させたマイルス(Miles Davis)は1960年代に入ると、ますますジャズの進化を推し進めることになります。
1960年にコルトレーン(John Coltrane)が抜けてからしばらくの間はメンバーが固定しませんでしたが、1963年にウェイン・ショーター(Wayne Shorter)が加入し、マイルス、ショーター、ハービー・ハンコック(Herbie Hancock)、ロン・カーター(Ron Carter)、トニー・ウィリアムス(Tony Williams)というクインテットでの活動に固定されます。これが世に言う「黄金クインテット」です。
引用元:http://blog.goo.ne.jp/fcselva/e/089b3ae28f0c73b029e5b29140d2ddd1
この時代のマイルスが個人的には一番好きです。ま、そんなことどうでもいいのですが(汗
では、この時代の曲を一曲紹介しましょう。
アルバム「Sorcerer」から「Limbo」
このメンバーでは他にも名盤が何枚かリリースされています。マイルスならこの時代がおすすめです(笑
ジャズじゃなく音楽やってんだよ
マイルスはブルースからロック、ソウル、R&Bなどジャズ以外のポピュラー・ミュージックに非常に高い関心を持ち、それらの要素を自分の音楽に取り込もうと模索していたんでしょうね。そのためには、ジャズにどっぷり浸かった頭の固いジャズメンと組むより若くて柔軟で優秀なミュージシャンを求めたんでしょうね。
黄金クインテットで4ビートジャズが行き着くところまで行き着いたと感じたからかどうかは知りませんが、次は8ビート、エレクトリック、という路線に踏み出すことになります。
従来の「ジャズファン」からは批判的な意見も多かったようですが、そんなことはお構いなしというのがマイルスらしいところです。
彼は「俺はジャズをやりたいんじゃないよ、やりたい音楽をやるんだよ!」ということでしょう。
そのきっかけになった画期的な一枚から一曲お聴きください。
「Bitches Brew」から「Pharaoh's Dance」
このアルバムにはウェイン・ショーターの他、その後のジャズシーンを牽引していくチック・コリア(Chick Corea)、ジョー・ザヴィヌル(Joe Zawinul)など若い才能が集結しており、まさに「マイルス学校発表会」の様相です。
そして、彼らは卒業後、「Weather Report」「Return to Forever」という形で華々しい活躍をすることとなります。
「Bitches Brew」以降、マイルス学校は、次から次から若い人間で溢れかえります。例えば、キース・ジャレット(Keith Jarrett)、アイアート・モレイラ(Airto Moreira)、ジャック・ディジョネット(Jack De Johnette)、デイヴ・リーブマン(Dave Liebman)、マイク・スターン(Mike Stern)、マーカス・ミラー(Marcus Miller)、ジョン・スコフィールド(John Scofield)等々きりがありません。
「Bitches Brew」以降も多数のアルバムを出しました。その中から一曲
アルバム「Star People」から「Speak」をお聴きください。
- アーティスト: マイルス・デイヴィス,ビル・エヴァンス,マイク・スターン,アル・フォスター,ミノ・シネル
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
- 発売日: 1996/09/21
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
今回はこれくらいで失礼します。
次回からはマイルス学校卒業生からピックアップしていきます。