マイルス学校の卒業生がジャズを牽引した
マイルスの進化は参加メンバーの変化とともに
マイルス学校
コルトレーン(John Coltrane)はマイルス(Miles Davis)のグループに参加することから頭角を現しました。彼のようにマイルスが引っ張ってきてマイルスのグループに参加することがきっかけでブレイクしていったジャズ・ミュージシャンがたくさんいることはよく知られています。
引用元:https://github.com/umbrae/reddit-top-2.5-million/blob/master/data/Jazz.csv
ソニー・ロリンズ(Sonny Rollins)
コルトレーン以前ではソニー・ロリンズ(Sonny Rollins)がマイルスに引っ張られましたが、ロリンズの場合はマイルスのグループに参加した頃にはある程度名前の知られたミュージシャンだったようで、ブレイクしたのがマイルスグループへの参加であったというのは当てはまらないかもしれません。むしろその後にクリフォード・ブラウン(Clifford Brown)のグループに参加したことの方が大きかったかもしれませんね。
でも、ここでは敢えてマイルス学校初の卒業生はソニー・ロリンズということにしておきます(笑
では、マイルス学校初の卒業生、ソニー・ロリンズのマイルス学校時代の曲をお聴きください。「Bags' Groove」から「Airegin」です。
- アーティスト: マイルス・デイヴィス,ミルト・ジャクソン,ソニー・ロリンズ,セロニアス・モンク,ホレス・シルヴァー,パーシー・ヒース,ケニー・クラーク
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2014/10/08
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ジョン・コルトレーン(John Coltrane)
マイルス学校時代のコルトレーンも振り返ってみましょう。
マイルスは何故コルトレーンを自分のグループに参加させたのかはわかりませんが、有名なマラソンセッションなどにも参加しました。しかし、彼の節回しが当時としては奇妙に聞こえたことやまだまだ技量不足ということもあり、テナー・サックス奏者としては評判は良いとは言えなかったようです。しかし、今聴くと後のコルトレーン節が早くも現れていて、個人的には好もしく思います。そんな中から一曲、マイルスのCBS移籍第一作「Round about Midnight」より「'Round Midnight」をお聴きください。
- アーティスト: マイルス・デイヴィス,ポール・チェンバース,レッド・ガーランド,ジョン・コルトレーン,フィリー・ジョー・ジョーンズ
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
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コルトレーンは、一旦マイルス・バンドを離れてモンク(Thelonious Monk)のバンドに参加するのですが、その頃から飛躍的にステップアップしたと言われています。
短期間の離脱でマイルス・バンドに戻った彼は、マイルスの歴史的名盤と言われる「Kind of Blue」に参加します。
マイルス学校の優等生
「Kind of Blue」は初期マイルス学校の優等生たちがマイルス先生と作り上げました。すなわち、コルトレーン、ビル・エヴァンス(Bill Evans)、キャノンボール・アダレイ(Julian "Cannonball" Adderley)。
マイルスの凄いところは、自分のやりたい音楽を表現する時、それを可能にする人材を若い人材の中から登用し、そして成功させるということにつきます。「Kind of Blue」を録音するにあたって、マイルスはこの時すでにマイルス・バンドをやめていたビル・エヴァンスを呼び戻して、すでにマイルス・バンドのレギュラーピアニストとなっていたウイントン・ケリー(Wynton Kelly)の代わりとして起用しました。そして、このアルバムはビル・エヴァンスとマイルスの共同作品と言っても過言ではないほどビル・エヴァンスに深く関与させたのです。
そんな「Kind of Blue」から二曲お聴きください。「So What」と「Blue in Green」
- アーティスト: Miles Davis,Jimmy Cobb,John Coltrane,Paul Chambers,Wynton Kelly,Cannonball Adderley,Bill Evans
- 出版社/メーカー: COLUMBIA/LEGACY
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その後のマイルス学校の卒業生については次回で紹介することにします。
では、今回はこの辺で。